2022/05/20教養・リベラルアーツ
大企業であるトヨタ自動車の豊田章男社長が2019年05月13日に会見の場で「雇用を続ける企業などへのインセンティブがもう少し出てこないと、なかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」と発言しました。
終身雇用制度とは、倒産などの事態にならない限り、一つの企業で定年になるまで勤め続ける制度です。終身雇用は日本の正社員雇用における慣行とされています。
終身雇用が難しいということは、今後、就職できたとしてもどこかのタイミングでリストラされてもおかしくないということを表します。
また、今後は人生100年時代、つまり平均寿命が100歳を超える時代がやってきます。
「学ぶ」「働く」「引退する」というライフステージのうちの「働く」期間が延びていく可能性があるのです。
そのため、今後の世の中は今まで以上に、「社会に求められる人材」になる必要があります。
この「社会に求められる人材」とは、2006年に経済産業省が提唱した「社会人基礎力」を持った人と言えるのではないでしょうか。
出典:経済産業省ホームページ
「社会人基礎力」とは、「前に踏み出す力」、「考え抜く力」、「チームで働く力」の3つの能力から構成されており、「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」とされています。
この3つの能力は、次の12の能力要素に分解できます。
主体性・働きかけ力・実行力
課題発見力・計画力・想像力
発信力・傾聴力・柔軟性・情況把握力・規律性・ストレスコントロール力
一体どのようにすれば、社会人基礎力を育成することができるのでしょうか。
1つの例として、社会人基礎力育成グランプリ(主催:社会人基礎力協議会)があります。
このグランプリは、大学のゼミ・研究・授業等を通じて「社会人基礎力」がどれだけ成長したかを審査・評価するものです。
他にも様々な大学で、社会人基礎力の育成を目指した授業やプログラムが実施されています。
では、そのような取り組みを行っている高校はあるのでしょうか?
ワオ高校では、「教養探究」(「哲学探究」「科学探究」「経済探究」)を必修科目としています。
探究とは、 物事の本質や意義を探って見きわめようとすることです。
学問としての哲学・科学・経済ではなく、それらの学問特有の物の見方や考え方を知ってもらい、実践することを目的としています。知ること、考えること、対話することを大切にしながら、「簡単には答えを1つに絞れない」実社会の問題に向き合っていきます。
これは、まさに社会人基礎力を構成する「考え抜く力」を磨き上げることに他なりません。
また、ディスカッションや発表を行うことにより、「前に踏み出す力」や「チームで働く力」も磨かれます。
ワオ高校で教養探究を学習することで、社会人基礎力を育成することができるのです。
他にもワオ高校ではオプションプログラムを含めた様々な学びの場が存在しています。
これらの学びと生徒の好きなことを掛け合わせて、新しい可能性を開いていくことを目指します。
あなたもワオ高校で、将来自分が好きなことを仕事にするための基盤を作ってみませんか?
ワオ高校では個別相談会も実施しております。興味のある方はお気軽にお申込みください。
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【参考文献】
(1)「終身雇用難しい」トヨタ社長発言でパンドラの箱開くか:日経ビジネス電子版
(2)経済産業省ホームページ
2022/05/20教養・リベラルアーツ
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