学校法人ワオ未来学園 ワオ高等学校

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2022/08/22教養・リベラルアーツ新しい学び

【哲学探究】「公平とは何か?」議論する学校で哲学の授業を体験してみると…

 

例えば、みんなで同じものを食べる。みんなが同じ服を着る。

それぞれ違う顔、個性を持っているのに、「みんな同じ」っておかしいですよね。みんなが同じなんて、もちろん気持ち悪いんです。

 

――では、「公平」って一体何なんでしょうか?

 

そんな、あたりまえのようで実は説明しにくいテーマについて、意見を出し合うことで気づき、今まで自分の中にはなかった考え方の発見がある。それが、ワオ高校の哲学探究です。

 

8月17日(水)に、「公平とは何か?」というテーマで哲学探究授業をワオ高生以外の皆さんにも体験していただきました。

 

 


メニューが1種類しかないレストランは、公平?


まずはアイスブレイク。参加者の皆さんに好きな食べ物を聞いてみました。

アイス、わらび餅、うどん、そうめん、などなど、夏らしくさっぱりしたものが返ってきました。

 

そこで、問題です。

メニューにオムライス1種類しかないレストランを、どう思いますか?

「同じ商品のみを提供することで、公平なサービスを実現している」と言えるのでしょうか?

 

ここを起点にして「公平とは?」について考えます。

「それって不公平だよー!」と言いたくなる場面を思い返してみると考えやすいですね。

 

続いて、「小学生・中学生・高校生にそれぞれ500円=同じ金額をお小遣いとして渡すのは、公平?平等?」という問いかけをとおして、公平と平等の違いを考えていきました。

 

参加者の皆さんからもチャットやマイク機能を駆使して色々な意見が出ました。

「平等ではあっても公平でないと思う」。

と、いうことは…?

ジャンケン、野球の審判、選挙、多数決の矛盾、所得税など、身近なところにたくさんのヒントがありました。

 

 


哲学者の考えを紐解いてみると…


ここまで考えたところで、公平と平等にまつわる哲学者の考えを紹介していきます。

 

ジョン・ロールズ

「公平さというのは、全員に同じだけ与えることを意味しない。」

 

機会を平等に与えられてスタートするのであれば、ゴール地点で格差が出るのは当然。これが公平だということです。

「相手はあんなに頑張っていたんだから、自分は負けても仕方ないよね。」と思える。同じ結果にはならないことに不満を持つ人が極力少なくなるのが公平な状態なんですね。

 

ショウペンハウエル

「我々は、他の人と同じようになろうとして、自分自身の4分の3を喪失してしまう。」

 

自分より恵まれているように思える人を見て「自分も同じようになりたい!」と思うことはありますよね。

でも、同じようになれない自分を思い知らされてストレスを感じたり、間違った努力をして更にストレスを感じたり。そうすると、常に不満(不公平)を感じて生きていくことになる。

つまり、「同じであるべき」という考えのせいで自分が自分でなくなってしまう、という不幸を「自分自身の4分の3を喪失してしまう」というもっともらしい数字で表しているんです。

 

 


「哲学する」とは?


さあ、本日のまとめとしては、どうなるのでしょうか。

 

結論「受け入れるべき格差を受け入れることができた瞬間が、公平である。」ということになりました。これを受け入れることができないと、全てが不公平に見えるというわけです。

ワオ高生からは「メタ認知」という言葉も出たとおり、冷静な目で見て「これは然るべき格差」だと認めることができれば、公平に感じますよね。

 

このように、普段「哲学」に慣れ親しんでいなくても、それぞれの経験から意見を出し合いながら哲学者の考えに触れることで、随分と考えを深めることができました。

これがまさに「哲学する」ということです。

 

世界には膨大な数の偉大な哲学者が存在します。

本日紹介したジョン・ロールズ、ショウペンハウエルの言葉が、参加者の皆さんの哲学探究への入り口となったのではないでしょうか。

 

2022/08/22教養・リベラルアーツ新しい学び