学校法人ワオ未来学園 ワオ高等学校

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2023/10/13教養・リベラルアーツ起業学校生活

【レポート】東京スタディツアー「観方が変われば、世界が変わる」

 

ワオ高校では、「スタディツアー」と題して普段のオンラインでの学びだけではなく、いろいろな場所に行き、いろいろな人と出会い、話を聞くことで、それぞれの目で社会を捉える活動を大切にしています。

 

今回はその活動の一環として、ビジネスメディアプラットフォーム「NewsPicks」のサービスを提供する株式会社ユーザベース(以下、UZABASE)の東京丸の内本社に訪問し、「観方が変われば、世界が変わる」をテーマに、高校生が解決すべき課題とは何か、それをどう解決するをプレゼンするワークショップを2泊3日で行いました

東京での課外活動ですが、関東在住の生徒だけでなく、岡山や高知から参加する生徒もいました。

 

今回のブログでは、どのような活動内容だったのかお届けします。

 


【1日目】UZABASEでのワークショップ


1日目。東京駅に集合後、歩いてUZABASE本社へ。エントランスのおしゃれな雰囲気にどこか落ち着かない生徒たち。中に入ると、UZABASEの蒲原さんが迎えてくれました。

 

蒲原さんには今回の課題についてオンライン説明会を事前に実施頂いたのですが、実際にお会いするのは初めて。

普段、生徒たちとはオンラインでコミュニケーションをとりますが、会うのとオンラインとでは印象が違うことを感じられるのもワオ高校ならでは。オンラインの時よりも「好印象だった」と、生徒たちから感想がありました。

私たち教員も一人ひとりの生徒たちと丁寧に会話をしながらお互いの距離を縮め、安心して発言や対話ができるよう、関係性を作るところからスタートします。

 

さて、今回の東京スタディツアーのテーマは「観方が変われば、世界が変わる」。

 

-高校生はニュースに触れることによりどのような世界観を形成できそうか?

-どのような機会を創造することで、それを実現できそうか?

 

といった課題に取り組みます。

 

 

まず初めに、蒲原さんより「ニュースとは何か」についてお話いただきました。

生徒たちは「ニュース」と聞くと、政治や経済といった何か難しいものという印象をはじめは持っていました。

講義を受けることで、身の回りにあるNew(新しいもの、新しいこと)の集合体がニュースであるということや、生徒の身近にある商品に関する「ワオ」という驚きの一つ一つが今、世界で起こっていることにつながっているなど、「ニュース」を身近に感じることができた様子でした。

 

続いて話題は、身近なニュースへ。

身近なニュースも掘り下げていくと、社会や世の中といった大きなものが見えてくるということを、具体例を取り入れながらお話いただきました。

すると、生徒たちは、頭の中でイメージができたのか、だんだん晴れやかな表情に変わっていきました。

 

ワークショップ前半が終わった後は、UZABASEのオフィスツアー。普段は見ることのできない、ワークスペースまで見せていただきました。

UZABASEでは「経済情報の力で、誰もがビジネスを楽しめる世界をつくる」をパーパス(存在意義)とし、一人ひとりがそれぞれのハピネスを実現できるようなオフィスになっています。

全て個室のお手洗いや、祈祷ルームなど性別や国籍、宗教などへの配慮もあり、コロナ禍となる前からリモートワークが普及。

「自由と責任」の考え方の下、様々な働き方をしている人がいることを間近に感じることができました。

 

ワークショップの後半は、企業変革を推進するコンサルティングソリューションサービスを提供する株式会社アルファドライブの白井さんから、「新規事業の作り方」のテーマで講義をしていただきました。

白井さんは、様々な業種・多様な考えを持つ方とコミュニケーションをとりながら新規事業を提案されています。

そんな白井さんのお話は説得力があり、生徒たちも興味津々。新規事業を進めるにあたり、大切にしていることは何かをお聞きしたところ、「顧客(誰が)」の「課題(何に困っているか)を聞くこと、そして、聞いたことを掘り下げて考え解像度を上げていくことと、ビジネス視点でお話いただきました。

 

そして、改めて今回の課題である「高校生はニュースに触れることによりどのような世界観を形成できそうか?どのような機会を創造することで、それを実現できそうか?」を確認して、1日目のワークショップは終了しました。

 

「高校生」「世界観」といった言葉を”調べてみる”、そしてそのことについて仲間たちと対話をしていく中で思考を深く巡らせていた生徒たちの様子がとても印象的でした。

 


【2日目】iU(情報経営イノベーション専門職大学)でのワークショップ


2日目の朝も東京駅に集合。朝の通勤時間帯の満員電車を経験した生徒たちは、改めて東京に来たことを実感していた様子。東京スカイツリーの真下に降り立ち、iU(情報経営イノベーション専門職大学)(iU)を徒歩で目指しました。

 

iUは、産業界と連携した新しい学びのプラットフォームとして、世の中にイノベーションを起こす人材の育成を掲げた専門職大学です。

教員は、社会人経験を持つ実務家であり、非常勤も含めると様々な業界や業種を経験した多くの方が在籍しています。

生徒たちは、そんなビジネスに深く関わり、数多の課題解決をしてきた先生方から今回の課題解決に向けたインプットをしていきました。

 

まず、境真良准教授からは、改めてニュースというものが何か、ニュースを通していろいろな繋がりが生まれるということについて講義がありました。

iUの講義は、ビジネスと同じく少人数の対話型で進んでいきます。一人ひとりの気づきや考えをアウトプットすることで話が広がっていく様子を垣間見ることができました。

 

 

昼食後、なんと、iUの学長である中村伊知哉さんが登場!

朝、エントランスにあるパネルと映像で、これからの社会について聞いていたのですが、まさかの本人登場に生徒たちも驚きを隠せない様子。

AIが進化し、シンギュラリティを迎えその先に来る「超ヒマ社会」についても中村伊知哉さんよりお話いただきました。

生徒たちの質問にも丁寧に応えてくださり、生徒たちの視野はどんどん広がっていきました。質問の中には、着物を着ている理由など高校生らしいものもあり、みんなで大笑いしながら素晴らしい時間となりました。

 

 

最終日には自分のオリジナルのプレゼンテーションを控えている生徒たち。午後からは明日のプレゼンに向けて急ピッチで準備に取り掛かります。

まずは、グローバルコミュニケーションが専門の阿部川久広教授からAppleの創業者スティーブ・ジョブズのスピーチを参考にしながらプレゼンテーションの極意を教えていただきました。

この極意の一つに、スティーブ・ジョブズの「プレゼンを口に出して一緒に読んでみる」というのがあるのですが、実は、ワオ高校でもこの手法は大切にしています。

 

プレゼンに向けた準備に力を貸してくれたのは、先生方ばかりではありません。iUの学生である加賀美さんも生徒と一緒にプレゼンテーションの作成に向けてサポートをしてくれました。

加賀美さんは、ご自身も起業準備中で、生徒たちにとっても身近に感じられる先輩。一人ひとりの壁打ちに丁寧につきあってくださいました。

 

 

そんな2日目もあっという間に終了。日が落ちるのも早くなってきたのか、iUからの帰り道はスカイツリーのライトアップがとても綺麗でした。

 


【3日目~最終日~】いよいよプレゼンテーション


最終日の朝、東京駅にはワオ高校校長の山本潮先生が合流。生徒たちのプレゼンを聞きにやってきました。

生徒たちは、昨晩遅くまで準備をしていたようで心なしか眠そうな様子。生徒たちは一人5分の持ち時間で与えられた課題に対する自分の解決策や提案をプレゼンしていきます。

それに対して、最初から彼らと向き合ってくれた講師の先生方がフィードバックをしていきます。

 

 

「高校生」「世界観」といった言葉をより解像度高く考えた生徒、「ニュースに触れる」ことで高校生が何を得ることができるかということを考えた生徒、そして自分自身の原体験から、その時感じた「ニュース」の価値を言葉にした生徒、と発表はさまざま。

一人ひとりに対して、UZABASEの蒲原さんとアルファドライブの白井さんからも好評をいただき、やりきった充実感を生徒たちの表情から感じることができました。そして、最後には、修了証をいただき記念撮影。

 

 


【3日目】最後のプログラム 東京大学 見学ツアー


UZABASE本社に別れを告げ、東京スタディツアー最後のプログラムとなる東京大学へ。赤門、安田講堂や、三四郎池といった東京大学を象徴する場所を見学しました。

最先端のオフィスから歴史ある場所へとタイムスリップをしたようですが、大学内を歩くと厳かな雰囲気を感じることができました。最後は、学食を食べながら、2泊3日の研修のリフレクションを行いました。

 

参加のきっかけを聞くと、実はこんなにハードだと思ってなかったという生徒も。しかし、実際に参加し、自分で見た光景や出会った人、そこでのインプットが自分にとっての新しい選択肢になったという嬉しい振り返りも。一人ひとりにとって多くのきっかけや成長の糧になったようです。

 

 

オンライン高校として2021年に開校したワオ高校。場所の制約もなく、時間を自由に使える通信制高校だからこそ、様々な課外活動を通じて、社会の中にある課題を見て、そこにいる人の話を聞き、自分ごととして考えアウトプットする機会を大切にしたいと考えています。

今後も、全国各地にいる生徒と一緒に、日本全国いろいろな場所で、課外活動を行っていきます。

 

2023/10/13教養・リベラルアーツ起業学校生活