「自己主張」や「自己顕示」という言葉からイメージされるものは何でしょう?他者への配慮なく、ただ自分を目立たせることだけに執着しているイメージはないでしょうか?
人間にとって「他者」は、自分を知るために不可欠な存在なのに、自慢のために他者を利用するというのもまた、かき消すことのできない現実なのです。
だからこそ “わきまえ” たいのです。
人間らしさと人間臭さ、この両面の意味と価値を!
フランスの哲学者エマニュエル・レヴィナス(1905-1995)は、その難解な著作『全体性と無限』を通して‘他者論’を展開してみせました。そこでこう言うのです。
「第三者が、他者の眼のなかで私を見つめている」と。
前後を読んでも、容易には理解できないフレーズです。 しかし、「哲学する」ことで面白いように見えてくるものがあります。まさに「哲学カフェ」こそが、その格好の場といえます。
そこで今回の「哲学カフェ」では、「わきまえるべきこと」をシーズン・テーマとして、ヘーゲルの示唆した「自分がよいと思ったことが他の誰にとってもよいといえるものかどうかを判断する能力」について、多面的に考えてみたいと思います。
独りよがりな思考によって自縄自縛になることを戒めあうということかもしれませんね。どうぞご期待ください。
ワオ高校では、教師と生徒の壁を取り払って自由な議論の場「哲学カフェ」を実施しています。
新聞記事からテーマを選択し、哲学者の考えや行動からヒントを得て、ニュースの本質を紐解くユニークな取り組みです。
この気軽に議論をする「哲学カフェ」を一般の中高生の方や保護者の方にも体験いただきたいと思い、オープンしました。
毎週金曜日18時からワオ高校のバーチャルキャンパスで開催しています。
「耳だけ参加」でもOKです。是非、お気軽にご参加ください。
もっと気軽に哲学を議論したいと、フランスの哲学者マルク・ソーテが『考え方の打ち合いの場』として始めました。
カフェというフランクな場所で、頭をフル回転させ、何かを吐き出すように考えを仲間と述べ合います。もちろん、ただ、聴いているだけでもいいんです。
そうすることで、『そうだったのか!』と新たな気づきが得られ、自分の考え・意見により磨きをかけていきます。
この新しい気づきの「ワオ!」で活力がみなぎり、忘れかけていた清々しさを感じられる。ここに哲学カフェの醍醐味があります。
哲学カフェは、1/10(金)よりスタート。
毎週金曜18:00~19:00 バーチャルキャンパスで開催しています。
必要事項を入力の上、お申し込みください。