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2023/09/15学校生活イベント

第2弾!ワオ高生の活動成果発表~ワオ高生が先生になるプレゼンショー

 

オープンスクールで大好評の企画「ワオ高生が先生になるプレゼンショー」。

 

「好き×学び」で自分の未来を切り拓くワオ高生たちが、自分の「好き」や社会課題への探究活動について、情熱をもってプレゼンをします。

 

今回は、その第二弾!9月オープンスクールで実施した3名のプレゼンの様子をお伝えします。

前回同様、審査員は本校の山本潮校長とマーケティングコンサルタントの谷垣陽子さん。

一体生徒たちはどのようなプレゼンをしてくれたのでしょうか?

 


夢・叶えたい目標「インフルエンサー」(高校1年生 あおいさん)


 

 

最初に登場してくれたのは、TikTokやInstagramなどのSNSでインフルエンサーになるべく、中学2年生から活動中のあおいさん。

今年、「“青春”ティーンズ発掘オーディション」を勝ち抜き、『TOKYO青春映画祭2023』ではアンバサダーの一人に選ばれ、司会などを務めました

現在は、ワオ高校の起業コースでTikTokの企画運営にもチャレンジしています。

 

中学時代は塾に通って勉強を頑張っていたあおいさん。インフルエンサーになるという夢が出来てからは、その活動と勉強の両立の難しさに悩んでいました。

高校進学を考える時、もし全日制高校に進学したら、勉強かインフルエンサーとしての活動か、どちらかを諦めないといけなくなる…と思い、思案の結果、通信制高校で起業の勉強もできて、学習面でのサポートも安心なワオ高校に入学を決めたそうです。

 

さて、ここであおいさんから出題が。そもそも、あおいさんがインフルエンサーを目指そうと思うようになったきっかけは何だったのでしょうか?

 

 

正解は、「2.スマホを見すぎてハマったから

 

なんと、あおいさん、TikTokに熱中するあまり、お母さんに6回もスマホを没収されるという「事件」を起こしていました!

最終的にお母さんが折れて、「そこまでTikTokが好きなのであれば逆に目標を持って、一緒に頑張る」ということになったそうです。そこまで夢中になれるあおいさんもすごいですが、一緒に頑張ろうと言ってくれるお母さんも素敵ですよね。

 

そうしてTikTokでの活動を始めたあおいさん。次第にフォロワーの中高生たちから、「あおいさんの話している姿をみたら元気がでた」というコメントがくるようになり、「いろんな人をもっと笑顔にしたい!」と思うようになったそうです。

そして、その思いを何か形に出来たらということで、起業して自分のブランドを立ち上げるという新たな夢が出来たのだとか。今あおいさんがワオ高校の起業コースで頑張っているのはその目標があるからなのです。

 

あおいさんの今の目標は、「10代の憧れ」であるインフルエンサーになり、高校2年生でTikTok60万人、Instagram20万人のフォロワーを獲得すること。その結果を受けて、高校3年生では自分の進路について改めて考えたいと思っているそうです。

 

 

山本校長からは「あおいさんと話していると元気になる!」、谷垣さんからも「笑顔が素晴らしかった。自分が笑顔でないと人は人を笑顔にできない。情熱を感じた!」という感想が。

一方で「インフルエンサーになって、その影響力を何に使いたいのか」「自分のブランドの具体的なイメージは?」という鋭い質問も。

確かに、インフルエンサーとは「”有名である”という状態にあり、影響力がある人」と定義ができますが、職業として「何をするか」ということまでは定義されていません。

 

あおいさんは「コスメや服など、使ってくれる人が可愛くなって、それで笑顔になってくれる商品を、一人でも多くの人に届けていきたい」という思いを持っているようです。その点では「何をするか」の糸口はつかんでいると言えますね。

校長と谷垣さんからは、「ターゲットやどういう影響を与えたいかなど、一つずつ具体的なイメージを固めていこう」というアドバイスが。

あおいさんには、是非、夢と学業との両立をがんばっていってほしいですね。

 


自身の活動について(高校2年生 S.Tくん)


 

 

二人目は、沖縄出身のS.Tくんです。

 

アニメやゲームのOSTを聞くのが趣味で、ワオ高校では音楽同好会を設立。現在、AIコースを受講しています。

AIコースでは、プログラムを作成し、実際に動かすという実践的な学びをしています。

 

その授業の一環で、昨年から「シンギュラリティ・バトルクエスト」に出場しているS.Tくん。

「シンギュラリティ・バトルクエスト」とは、2~3人のチームで、問題解決のためのプログラムを作成して競い合う全国大会です。AIコースの受講生にとっては、学んだことのアウトプットの場になります。

今年も、S.Tくんを含めて2チームがそれぞれの部門で挑戦しました。

 

 

実はS.Tくん、高校に入学するまではAIにもプログラムにも縁遠い生活を送ってきました。そのため、AIコースでは基礎から応用までを短期間で学ぶ必要がありました。

チームメンバーとともに、AIコースの指導陣だけでなく、プロのエンジニア研修も受けて学習を進めたそうです。

 

大会に提出するためのプログラムをチームメンバーと作りあげるわけですが、ワオ高校は通信制のためチームメンバーは近くにいるわけではありません。チャットなどでコードを共有しながら作業を進めました。

日々5~8時間をプログラムに当て、トータルで1~2か月分くらいを大会のために使ったというS.Tくん。当然大変だったのですが、チームメンバーと「結果を残す」という信念のもと、楽しんで取り組んだそうです。時間をかけ、熱心に取り組んだからこそ、その「結果」は自分たちにとって価値が高いものだと思えるようになっていきました。

 

そしてなんと、データクエスト部門で見事優勝!全国1位をとることができました。

 

素晴らしい成果を上げたS.Tくんですが、彼が本当に伝えたいのは、「優勝」という栄光ではありませんでした。

 

 

 

「最後に」として、S.Tくんは次のようなことを述べてくれました。

 

皆さんは僕のことを「自分とは違う経験をしている人」と思うかもしれない。
でも僕は、中学までは失敗が苦手で、積極的に動いて結果を残すタイプではなかった。頑張って結果を残す人を遠くから見ているだけだった。
でも、ある経験をきっかけに「欲張りに取り組もう」と思うようになった。納得いかない後悔を残したまま学校生活を送るのが嫌になった。そう思って行動したことが今回の結果につながっていると思う。
結果は一つの事実であって本質ではなく、糧になるのはそのために努力した経験。
でも、まだまだ自分自身に自信が持てているわけではない。納得できる経験と結果を経て、いつか自分自身を褒められるようになりたいと思う。

 

谷垣さんからは「プレゼンテーション自体にストーリー性があり、ドラマチックで引き込まれた。」という感想とともに、「このプレゼンで伝えたかったことは何か?」という質問が。

これに対してS.Tくんは「自分はこれまで、色々な活動で成功したという経験がなく、失敗を恐れて後悔するようなことしかしてこなかった。でもちょっと考え方を変えることで、行動できるようになり、結果を残すことができた。だから他のみんなも考え方ひとつで、一歩踏み出しチャレンジができるはずだと伝えたい」という旨の回答をしました。

谷垣さんは、「その『何を伝えたいのか』こそがプレゼンテーションの意味で、それがよく伝わった素晴らしいプレゼンだった」とコメントしていました。

 

山本校長は、「何を伝えるかが明確なのが良かった。すぐに取り組もうということがとても大事で、いい姿勢だと思う。これからもいろいろな体験をしてほしいが、その後には振り返り、まとめる時間を必ずとってほしい。そうすると自分自身が見えてくる。していることの先の目標が見えてくる。」とアドバイスがありました。

 


超!短期留学~この経験を通して私が気付いたこと(高校2年生 R.Kさん)


 

 

 

本日の最後は、オーストラリアのアデレードで10日間の短期留学に参加したR.Kさんです。

 

好奇心旺盛で、楽しいことや人と関わることが大好きで、好きなこと、面白そうなことを見つけたことに対する行動力はある方だと思う、というR.Kさん。今回の短期留学の話を聞いたとき、「楽しそう、面白そう」という直感から、迷わず「行きたい」と思ったそうです。

 

そんなR.Kさんが、短期留学のプログラムで特に興味をひかれたのは、「ホームステイ」と「現地の学校に通う」という体験だということです。それは、今までとは違う新しいつながりができることと、今とは全く違う環境に身を投じることに好奇心が刺激されたのだとか。

でも、「楽しそう、面白そう」「好奇心が刺激された」という理由だけでは、決して安いとは言えない参加費を保護者に出してもらうことは難しい。そう考えたR.Kさんは短期留学に参加する目的を保護者の方にきちんとプレゼンすることで何とか許しを得て、参加にこぎつけました。

ただ「行きたい」だけではなく、きちんと説得材料を揃えたという点、素晴らしいですね。

 

さて、無事に短期留学に参加できたR.Kさんは、ホストファミリーからとてもやさしい言葉をかけてもらいました。

 

 

その言葉で、R.Kさんは肩の力が一気に抜けたとともに自分が不安や緊張を感じていたことに気づいたのだとか。

「言葉にすることの大切さ」「相手に伝えることの大切さ」を実感した出来事だったようです。

 

日常的な会話を交わすだけでなく、乗馬やショッピング、更には親戚内の特別な誕生会にまで連れて行ってくれるなど、分け隔てなく接してくれるホストファミリーのおかげで、R.Kさんは充実した短期留学生活を送ることができました。

ここでR.Kさんから出題です。オーストラリアでは、ある年の誕生日を盛大に祝う風習があるそうですが、それは何歳の誕生日でしょうか?

 

 

正解は21歳。

かつては21歳が成人の年齢だったこともあって、この年齢の誕生日は今でも特別なんだそうです。

 

さて、ホストファミリーとの温かい繋がりのおかげで、安心して自分を見つめる機会を持てたR.Kさんは、新しい気付きを得たそうです。その気づきが何かを知るためには、まずR.Kさんのこれまでのことを知る必要があります。

 

実は、R.Kさんは、通信制高校に進学したことをずっと後悔していました。中学3年生で病気になって希望通りの進学が難しく、通信制高校しか選べなかったのです。

だから、ワオ高校に進学しても何も楽しいことはなく、気持ちも落ち込んでいくばかり。

そんな自分も環境も嫌で、自分の選択に価値を感じず、毎日毎日後悔だけが募る。そんな毎日は苦しいけれど、今いるところに価値を見出せないから頑張ろうとも思えない。そのため、医者になりたいという夢を持ちながらも前を向いて進むということが全くできませんでした。

 

そんな時に短期留学の知らせが舞い込んで、R.Kさんは久々に心から「楽しそう、面白そう」と思えたのだそう。

後悔ばかりの今の環境から、いったん脱出してみようという決心がついたのです。

R.Kさんは、今回の短期留学に自分が価値を感じたから、前向きに行動ができたのだと思うと語ってくれました。そして、それはかけがえのない経験になりました。

 

「ここにいなければ、この体験はできなかった。この幸せはなかった。」

そう思ったとき、R.Kさんは次のようなことに気づきました。

 

自分の行動や選択に価値を見いだすのも与えるのも自分自身。自分にとっての価値がもともとなければ価値を与えれば良いし、元々価値があったのならばもっと加えればいい。自分がコンプレックスや後悔だと思っていることも、自分自身の考え方次第で、行動次第で何色にも変えられるのかもしれない

 

この気づきを得て、R.Kさんは医師になるという夢に向かって、積極的に行動していく決意を固めたそうです。

そこには、今回の楽しく幸せな短期留学という経験を決して無駄にはしたくない、なかったことにしたくない、通信制高校に進学したということを後悔のままにして、この経験があったことを自分で否定したくない、という思いがあると言います。

最後にR.Kさんは、他の人も気づくきっかけが何かあるかもしれない。それは些細なことかもしれない。だから、とにかく何か一歩を踏み出すことをしてほしい、と語ってくれました。

 

山本校長は「ワオ高校にきてくれてありがとう。いろんな経験をして、それを自分のプラスに変えていけるようになったのが素晴らしい」とコメント。

そして谷垣さんからは「心を打たれました。よく決断して一歩を踏み出せたと思います。今の笑顔が素晴らしい。病気や自分と向き合った経験が生きると思う。一人でも多くの人を助ける医師になって欲しいし、そのために頑張れると思う」と、励ましの言葉が贈られました。

また、最後に今回登壇した3名に向けて「自分が頑張ったことを通してみんなもできるんだよ、ということを伝えたいと、3人とも思っているのが素晴らしかった」という称賛でプレゼンショーは閉幕となりました。

 

 

失敗やつまずきを乗り越えてがんばっていくというのは、とても大変なことのように思います。

しかし、その「大変なこと」を乗り越えるきっかけは実はほんの些細な事かもしれないし、そのきっかけはどこにあるのかもわからない。だから、何でもいいから動いてみる。

3人がそうして今、夢に向かって進めている、これはとても示唆に富んだことだと思います。

 

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